オフローダーの皆さん、愛車をもっとワイルドに…武骨にしてみたい…と思ったことはありませんか?
バンパーやボディをザラザラと凸凹に塗装した車をどこかで見たことがありませんか?
僕はあの塗装をした車を見た瞬間にカッコいい!いつかやりたい!と思ってしまいました!
見てくださいこのザラザラ塗装…
ラプターライナーと呼ばれる塗料です!
今回、その夢がかないジムニーのバンパーを塗装したわけなのですが、最初はうまくできなかったらどうしよう…業者さんに依頼したほうが…とも考えましたが、僕が実際ラプターライナーを塗装してみて初挑戦ならではの注意点やコツを紹介できればと思い、記事にしてみました!
ちなみに業者さんへの見積もりはRAPTOR JAPAN (Caesar Inc.) 様および提携店様まで!
この記事ではザラザラ塗装が可能になる塗料『ラプターライナー』を紹介させていただきます!
塗装手順も含め説明しますので参考にしてみてくださいね!
ラプターライナーの特徴
ラプターライナー塗装は特にジムニーやランドクルーザーなどオフロード系の車にめちゃくちゃ似合います!
バンパーやオーバーフェンダーを塗装するだけでもワイルド感アップしますね!
・耐摩耗性
・紫外線耐性
・防水性能
・防錆性能
・防傷性能
これだけでも最強じゃ無いですか??
特に耐摩耗性・防傷性能はピカイチです
ガリガリと石でこすっても線がうっすらと見える程度…
普通なら下地までイッてます!
しかも、木やプラスチック、コンクリート、金属、樹脂パーツ等ほとんどの場所に塗装が可能です!
ABSバンパーやボディーへの直接塗布、ホイール塗装をして愛車をカッコよく仕上げましょう!
自分で塗装した結果上の写真のようになりました!自分では満足のいく結果になったかと思います!ちなみに左はJA11ストレートバンパー、右の写真は友人のJB64のショウワガレージ製リアバンパーを塗装してみました!
塗装方法によって少し塗装肌が違ってきます…方法に関しては後述します!
興味を持っていただけた方は記事を進めて読んでみてくださいね!
まずは掃除から!
まずは塗装前に塗装物を軽く洗いましょう!
傷や軽く洗っても取り切れないヨゴレなどを把握するためです
アルミ素材であれば、中性洗剤で洗って油分を落としてあげてもいいでしょう
できるなら専用の溶剤を使用するほうがいいと思います
塗装面の下地作り
下地作りは塗装を行う上で最も大切な過程となります
一つ目は塗装面に傷を入れることで表面積を増やし、塗料の食いつきがよくなり、結果はがれにくい塗装面を作ることです
この作業を“足付け”といい大切な作業の一つです
二つ目は塗装面の油分です
油分があると塗料をはじいてしまい、これまた塗装が剥がれてしまいます
まずこの二つを解説していきますね!
足付け作業
足付けとは塗装面に傷をつけていく作業のことを指します。 傷をつけることで塗装面の面積を増やし塗料の食いつきをよくする効果があります
一つ目の足付け作業ですが、ココで登場するのがペーパーと呼ばれる紙ヤスリになります
ヤスリ目の大きさに種類があり、♯10番台~♯1000番台と呼ばれ素材や塗料など用途に合わせて変えていく必要があります
この足付け作業…
ほんとにしんどいです…何時間もシュッ シュッ シュッ シュッ とこすり続けないといけないので手がかなり疲れます…
ただ電動工具があれば天と地ほどの差で楽になります!
平らで広めの面積は機械でブーンと!
くぼんでいる細かなところは手作業で…と使い分けることで時短になります!
僕はボッシュのサンダーを使用しています
回転スピードを自由に変える事ができるので、塗装物の研ぎ加減を調整する事ができます
角の部分などは削れやすいのでと、回転を低くすることで削られる量をおさえて平面部分から滑らかな下地が作ることができるので便利です
手で研ぐときにおすすめのペーパーは3Mさんのスコッチブライトです!
普通の紙やすりでもいいんですが、すぐにボロボロになる上に目づまりするとすぐに新しいものに変えなければなりません…大体ホイール一本でA4サイズの紙やすりを3・4枚使用すると考えておくといいでしょう
ラプターライナーを塗装する場合足付け番手は♯80番~♯240番で塗装せよ!と説明書に記載がありますのでこの範囲内で足付けを行っていきます
ラプターライナーは凸凹塗装ですので下地がペーパーで多少荒れていても綺麗にザラザラ塗装になるのでご安心を!
油膜除去
文字通り油の膜です
皮脂油や機械油を想像してしまいますが、成分は車のワックスが雨で垂れてきたものや排気ガスと水分が混ざった頑固なものが付着しています
二つ目の金属表面の油分の除去を行ってきます
塗装面に油分が残っていると、塗料を弾いてしまい、金属表面まで塗料が届かずその部分からすぐに塗装が剥がれてしまいます
油分除去に使うのは…パーツクリーナーやシリコンオフと呼ばれる専用の溶剤があります
鉄部品や部分的にクリーニングするのには向いてますね
これらの商品を代用できるものがあります
食器洗い用洗剤!つまり中性洗剤です!
ここで注意していただきたいのは水で洗い流す必要があるので鉄部品の掃除をする際には、素直にシリコンオフやパーツクリーナーを使うほうがいいと思います
アルミホイールはさびにくいですので中性洗剤で洗っても問題ないと思います
ただし、洗剤が残らないように綺麗に洗い流してしてからしっかり乾燥させましょう(できるだけケバ立たないキッチンペーパーなどで拭いてからが良いと思います)
プライマー
下地の処理が終わったらもう一度塗装面を確認して、すべてに傷がついているか確認しておきましょう!
次にプライマーを塗布していくのですが、できるだけ薄く広く確実に塗布するようにしましょう
塗膜が分厚いと逆にはがれやすくなるようです
1.2回吹き付けるだけで十分です
塗装面(金属、プラスチック、ABSなど)と塗料をくっつける接着剤の役割を果たすものです
これを塗装面に塗ることで塗膜強度(剥がれにくさ)が格段に上がります
鉄、アルミ、プラスチック、ABSなどほとんどの部材に使えるので必需品ですね!
プライマーといえばミッチャクロンです!
プライマーを塗ると塗らないでは剥がれにくさが全く違います
特にプラスチックやABS樹脂に塗装する場合は必ず塗っておくほうがいいでしょう
大体20分から1時間くらいで乾燥しますので、その間にラプターライナーの塗料を準備しましょう!
塗料準備
ラプターライナーは2液性の塗料ですので硬化剤を混ぜる必要があります
この時ラプターライナー1本(711ml)に対して硬化剤が237ml投入します(一本分のみ購入された方は付属している硬化剤をすべて入れます)
4本セットなど硬化剤を分けて使う方は計量カップか測量計を用意して正確に計ります
だいたいで混ぜてしまうと綺麗に硬化しなかったり、予想以上に粘度が低くなって綺麗な凸凹になりません
混ぜたら思いっきり2分間振ります!
ラプターライナー はかなり粘度が高いですので力一杯振らないと混ぜる事が難しいです
これで塗料の準備は整いました
スプレーガンの装着
スプレーガンのエアーホースソケットはネジ式になっている場合がありますので、ご自身のエアコンプレッサーのソケットに合わせたものを選びましょう
最初は左のエアカプラーが付いていましたので、右のカプラーに付け替えました
ネジになっているので緩めて付け替えれば大丈夫です
エアカプラーをガン本体に装着する場合は、ホームセンターなどで売っている止水テープをネジ部分に3.4周巻きつけてからメガネレンチ等でしっかりと締め付けます
できればエアホースの間にレギュレーター、ウォーターセパレーター(エアフィルター)をかましておくことをお勧めします
レギュレーターをエアホースとコンプレッサーの間に噛ませることで空気の圧力を調整する事ができます
弱い圧力でパラパラと細かく吹いたり、空気圧を高めて多量の塗料を吐出させて一気に塗装する事が可能です
ウォーターセパレーターとは空気中の水分を取り除く事ができ、塗料に水分が混じることを防いでくれるものです
コンプレッサーで空気を圧縮するとコンプレッサー内で空気中の水分は高温となり水蒸気になります
水蒸気は排出されると、冷やされエアホースの中で水へと変わります。これが塗料と混じって吐出されると密着不良や、硬化不良を起こします
準備が整ったら
こちらのスプレーガンを先程混ぜたラプターライナーの蓋の代わりに装着していきます
ぎゅっと最後まで閉めてエアホースをつないだら塗装準備は完了です
塗装開始
まずはガンのトリガーを半分ぐらい握ってエアが出るかどうかみてみましょう
ちゃんとエア漏れなく出ていたら、トリガーを最後まで握って、不要なダンボールやビニールなどに試し吹きし、塗料が出るかどうか確認しましょう
いよいよ塗料を吹き付けて行きます!
本塗装に入る前にレギュレーターで空気圧を0.2程度に抑えてパラパラと満遍なく全体に吹いて行きましょう
コンプレッサー側に調整つまみが付いているのであればそちらで調整してもらってもOKです!
満遍なく塗装後(まだ下地の色が見えているくらい)、塗装面をよくみてみて塗料が弾いていたり乗っていない所があれば一度周辺を拭き取り、再度パーツクリーナーなどで脱脂してください
問題無ければ空気圧を少しづつ上げて確認しながら3.4回塗り重ねましょう(ラプターライナー自体かなり塗膜が厚いのでこれくらいの回数で十分塗れます)
塗装物に対して垂直にスプレーガンを動かすようにしましょう
できればこの時にすぐに塗り重ねるのは避けてください
季節にもよりますが気温が20°以上あれば10分程度、10°以下なら20分くらいしてから塗り重ねるのが理想です
塗料の吐出が多すぎるとだらっと垂れて凸凹にならないので注意です。こんな時は空気圧を下げてください!
ラプターライナー塗装では近くで吹き付ければしっとりとした肌に、遠目から吹き付ければポツポツと立ったマットな塗装面になります
好みの塗装面を吹き付けながら調整してみましょう
触指乾燥は気温20°前後で1時間以内、完全乾燥までは1週間から10日ほどです
後、気を付けてほしいのが水分です!
塗装後すぐに雨や、水分が塗装面につくと、白っぽくなってしまうようです…
参考動画
僕はひとまずJA11ジムニーの前後ストレートバンパーと友人のJB64前(ペニーレインストレートバンパー)後(ショウワガレージ製ABSリアバンパー)をラプターライナー塗装しました!今後、ミラーやグリルなども塗装して行きたいなーと考えています
塗装頻度が高くなれば本格的なスプレーガンも購入検討しているのですが如何せん僕の稼ぎでは…
ラプターライナー専用ガン「Feel RAPTOR」は吐出量や塗りの幅(吐出パターン)、空気圧など手元で自由に変えることができ、理想の塗装面を作りやすくなります
本気で塗装したい方は購入を検討されてもいいと思います!
やはり塗料の細かな排出量の調整や仕上がりのきれいさでは専用ガンにかないません…
大体ラプターライナー1本でバンパー (ジムニーストレートバンパーの場合) が4本分+α塗装可能(厚め)でした!
車の外装を塗るための大体の塗装量がU-POL社ラプターライナーUSAのホームページに掲載されています
どこまで塗るのかにもよりますがFITで8Lですのでジムニー全体を塗るのであれば大体5Lor6Lあれば大丈夫だと思います!
塗料の注意点
塗料の注意点としてラプタージャパン様からQ&Aが出ています
Q. どのくらいの量で塗装できますか?
厚み、吹き方、使用するガンにもよりますが、軽トラックの荷台でおおよそ4Lくらい使用します。
Q. 通常の塗装用ガンで塗装できますか?
高粘度のラプターライナーは通常の塗装用ガンだと目詰まりしてしまいますので、口径が3.0mm〜4.0mmの建築用ガンをおすすめします。
Q. 色は?
ラプターライナー BLACK と TINTABLE があります。TINTABLE (チンタブル) は自動車補修用塗料を10%〜20%混ぜることで色替えできます。
Q. 硬さは?
硬度は6Hです。一般の自動車塗装でH〜2Hくらいとされています。
Q. 気をつけることはありますか?
しみの原因になるので施工後3日間は水分厳禁です。硬化時間は3日、完全硬化は5日〜7日、気温や厚みによっては10日かかります。
また、耐熱温度については80℃〜100℃となっておりますので、マフラーエンド等への塗装をしないようにしてください。
※出典:RAPTOR JAPAN (Caesar Inc.)
後片付け
再度エアスプレーガンを使用する場合は付着した塗料をふき取る必要があります。
ウレタン塗料専用のシンナーが必要です
ウレタンシンナー1kg
大容量(4kg)👇
いらない布きれやキッチンペーパーでスプレーガンに付着したラプターライナー塗料をシンナーで拭き取ってください(掃除用だけであれば1kgで十分です)
綺麗になったスプレーガンは出来るだけ屋内に保管しておくほうがいいと思います
外に置いておくとスプレーガン本体自体の劣化につながり次回の塗装ができなくなる恐れがあります
また、ラプターライナー塗料の残りは基本的に保存ができません…
2液性の塗料は冷凍庫に入れることで硬化を遅くする事ができるんですが、冷凍庫に入れて様子を見てみましたが1日後には固まっていたので、再使用できるのは冷凍庫に入れて数時間程度かと思います
塗装に使用した道具
- エアコンプレッサー
- エアホース
- レギュレーター
- ウォーターセパレーター(エアフィルター)
- 養生用のブルーシート
- ラプターライナー専用のエアスプレーガン
- 塗料掃除用のウレタンシンナー
- ウエス(布切れ)
まとめ
✔ 足付け作業・下処理は手を抜かずしっかりと!
✔ 塗料がべたつくので養生は必ず!
✔ 一度に沢山塗らないように!
✔ 次の塗装に備えてガンの洗浄はしっかりと!
ぜひ挑戦してみてくださいね!
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