バルブって?
空気とガソリンの混合気をキャブレターという部品で作り、エンジン内へ流入させたり、爆発させた後のガスをマフラーへ排出したりと気体の出入りをコントロールしている部品(弁の役割)です。
今回はこのバルブの開き具合やタイミングなどをコントロールしているロッカーアームとバルブの頭の隙間を調節していくための手順を解説していきます!
バルブやロッカーアームはカムシャフトの回転に合わせて常にものすごい上下運動を行っています
このバルブクリアランスがくるってしまうと最悪エンジンを壊してしまうことになりかねない重要なものなんです!
カブに乗ってるとエンジン音とともに聞こえてくる音がありませんか?
カチャカチャカチャカチャ…
カチャカチャカチャカチャ…
うーん!うるさい!
では調整していきましょう!
まずは上の写真の2つのキャップボルトを外します
写真ではマイナスドライバーを使用していますが紹介しているコインドライバーを使用するほうが確実です
この部分…今まで開けられていなかった可能性があると固着して全く開きません!
マイナスドライバーだとネジ山をつぶす可能性があります!
私はやりました…
切り欠きと合わせラインを重ねるのですが
上の写真のように14㎜のロングソケットレンチor5cm以上のエクステンションバー(ソケットレンチの延長棒)で左方向へ回して切り欠きとTマークを合わせるようにしましょう
上下のロッカーアームカバーを14㎜のメガネレンチorソケットレンチで外したら…
ロッカーアームが\コンニチハ/
吸排気側のロッカーアームロックナットを手でつまんで上下に動かしてみましょう
カタカタと動くと思います
これはロッカーアームがバルブを押してない状態で、上死点と呼ばれます
ピストンが上まで上がり空気とガソリンの混合気が最大まで圧縮された状態となります
ここからこのロッカーアームがカムシャフトを介してバルブを押しにかかるのですが、押すまでのタイミングをこのバルブクリアランスで調整しているのです
このカタカタと動く状態で調整していきます
ここで登場するのがシックネスゲージ(シクネスゲージ)です!
隙間を測るための測定器です
カブのバルブクリアランスは吸気側、排気側ともに0.05mmです
うっすい金属の板が何枚か収納されていてそれぞれの1枚ずつmm数が書かれています
下の写真のようにシックネスゲージを差し込んでいきます
ここでシックネスゲージを動かしながら調節していくのですがここで登場するのが
【タペットアジャストレンチ】
この工具でナットを緩めて真ん中の突起部分を左右に回して隙間を調整します
ここで大切なのはシックネスゲージの感触です
よく羊羹を切る感じといわれますが、カブやモンキー系の場合斜め上から差し入れる関係で部品の角をこするように動かしていくため正確な感覚が難しいです
シックネスゲージを差し入れて、ゲージをできるだけクリアランス部分と平行になるように指で押さえながら左右に振るようにして動かすと影響は少ないかと思います
また、ナットで固定した後にもう一度上下に動かしてみてください
大きくカタカタと動くようであればもしかしたらクリアランスが広すぎるかもしれません
カタカタを音がせずそれでも動いていることが確認できるくらいでOKです
不安な方は少し広めにクリアランスを取っていただいても構いません
狭いほうがバルブを押すタイミングが早くなりすぎて、ピストンとぶつかってしまうようです
欲を言えば、トルクレンチで締め具合を確認、統一できればいいのですが、なければナットが最初に回らなくなった部分からクックッと二回ほど増し締めしましょう
ちなみに締め付けトルクは12Nmとなっています
持っている方は正確に締め付けたほうがよいでしょう
高くて買えないという方はこちら
ではまた!
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